わたるんといっしょ
「いや……、確かに『骨は折った』のでしょうが」
狐面双子に『一日一本』は折られているものに価値などはない。
「因みに、一回いくらですか?」
「大特価の千円だぜぇ!」
ぼったくりである。
骨ごときに出す金もない、もとい、倹約家なわたるんは必要最低限のお金しか持ってきていないため、首を振っておく。
「すみませんが、遠慮させてください」
「ヒャヒャ、いいのかぁ、ェアーン?男子の夢を取り逃がす気かぁ?逃がした獲物は大きいぜぇ?」
間延び言葉はウザいのなんの。それでもわたるんは、小さな時から聞き慣れている口調でもあるため、表情を変えなかった。
「逃していいですよ。余分なお金は持ってきていないので」
というか、逃してくださいな心境でもあった。