わたるんといっしょ


「いや……、確かに『骨は折った』のでしょうが」


狐面双子に『一日一本』は折られているものに価値などはない。


「因みに、一回いくらですか?」


「大特価の千円だぜぇ!」


ぼったくりである。


骨ごときに出す金もない、もとい、倹約家なわたるんは必要最低限のお金しか持ってきていないため、首を振っておく。


「すみませんが、遠慮させてください」


「ヒャヒャ、いいのかぁ、ェアーン?男子の夢を取り逃がす気かぁ?逃がした獲物は大きいぜぇ?」


間延び言葉はウザいのなんの。それでもわたるんは、小さな時から聞き慣れている口調でもあるため、表情を変えなかった。


「逃していいですよ。余分なお金は持ってきていないので」


というか、逃してくださいな心境でもあった。


< 12 / 454 >

この作品をシェア

pagetop