わたるんといっしょ
「凄いですね、異世界から来るなんて」
「学園長の力のおかげよー」
そういえば、修学旅行で異世界に飛ばされた生徒を、事も無げに連れ戻したとか、噂では聞いていた。
「私も私で、異世界を繋ぐ術のエキスパート――あちらとこちらの“橋渡し”はできるけど、“橋渡り”はできないわねー。すごいわよー、体がひゅんってなるんだから。ブリュンが私に呼ばれるときは、ああなるんだなーって、新鮮だったわー」
知らぬ名が出てきて、首を傾げる前に、気づいたか、女性が「ごめんなさいね」と補足した。
「ブリュン――“炎に寝た女騎士”(ブリュンヒルデ)っていう、私のパートナーのこと。彼女は私の召喚物で――って、見た方が早いわね」
くるんと、杖を一回転させた後に廊下を叩く。