わたるんといっしょ


「成功して良かったわー。こちらに来てから初めての召喚でも、ふふ、やっぱりブリュンね。絆が深いから呼びやすいわー」


教壇に立つかのような振る舞いの女性に、その一歩後ろに控える赤い鎧に主従関係があるのは一目瞭然でも、友人のような気さくさで、女性はブリュンヒルデに語りかけていた。


「どう?これが“召喚”。異世界にいる召喚物を呼び寄せる魔術よ」


「召喚……」


漆黒の騎士が、用務員の小岩井さんを召喚した時も、見たものは今の自身同様にある種の感激でも覚えたのだろうか。と、当事者ではない噂を聞いた人は思う。


「そう。私が担当する教科が、召喚クラスなのだけど……。ここでは需要ないかもしれないわねー」


残念そうに、癖なのか頬に手を添えた女性だった。


< 144 / 454 >

この作品をシェア

pagetop