わたるんといっしょ


いっそのこと、阿行や冬月と昼食を共にしても良かった。――というよりも、休み時間になればべたつく二人なので、願わなくても必ず昼食は一緒になるわけだが。


「頂けるなら、頂きたいです。ただ、ちょっと……」


100万円の価値が分からない渉ではない。


まだ優勝すると決まったわけではないが、会ったばかりの人からそんな大それた物を貰う約束を立てるのは、遠慮精神が働いてしまう。


「子供が大人に遠慮しなくてもいいのに、真面目ねー。私の受け持つ生徒でもいるわー。やんちゃな子もいるのだけど、その子足して二で割りたいぐらいよー」


懐かしむように話すテレサ。少し考えたあと、閃いたように杖で手を叩いた。


「ああ、なら。私のお願い事、聞いてくれるかしらー?」


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