わたるんといっしょ


「結晶ということは、綺麗なものなんですよね?」


「ええ。今あなたが持つ水晶よりも、すっごく綺麗なんだからー」


だとすれば、プレゼントにはいい。


日頃からお世話になっている彼女――男よりも男前な人物だけど、容姿からして綺麗なものは似合うだろう。


食券よりも欲しいものでもあり、渉が頼み事を快諾する。


「やります。えっと……」


「テレサよ。テレサ・トイトナ。あなたは?」


「春夏秋冬、渉です」


「ワタルくんねー。じゃあ、その子は任せた――」


わーと朗らかな顔がひきつることが起きる。というのも。


「そこの年増、なにわたるんはんに色目使っているん?」


冷徹な声が、いきなり浴びせられたからだった。


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