わたるんといっしょ
「だとしたら、確定やねぇ。見るからに、30代になっても独り身な顔やもん。パッとせえへん女どすなぁ。その内、結婚できへんのは『仕事が忙しいから』『いい相手がいないから』とか言い出して、周りのせいにするタイプやで、このおばはん」
「冬月くん、いくらなんでも、初対面の人に……」
「わたるんはんは優しいからねぇ、そう言って年増かばうんやろうが。たーだ、僕以外の奴に優しくせんでほしいわぁ。
わたるんはんが、優しくしていいのは僕、僕だけや。他を見たらあきまへんえ?」
寄りかかり、渉の胸元を人差し指でくるくる触る冬月は、デレデレ状態だった。
「わたるんはんは、モテるんやもん。こーして、僕が傍にいなきゃ、こんな年増みたいな蝿が集るさかい、ああ、斬り捨てられたら、どんなにすっきりすることか」
ちっと舌打ちしたどす黒い冬月でもあった。