わたるんといっしょ


「あ、あの、必ず孵しますから」


声かけても反応しないテレサに怯えつつ、退散。


残されたブリュンとて、自身の主を直視できなかった。


「ねえ、ブリュン」


『は、はいっ』


どもったブリュンは、テレサがいかに“そのこと”を気にしているかを知っていたからだった。


「私、おばさん、かしら」


『い、いえ、そんなことはっ。ま、マスターはまだ24才ではないですか』


「そうよね。まだまだ若いわ。これからよ、これから、ええ、これからきっと結婚できるわよ、うん、これから」


『はい……』


ブリュンも案外、大変なのだった。


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