わたるんといっしょ


『そうだ、少年』


「なんや、鎧」


『いや、生意気な貴様ではなく、そちらの、ええと……』


「わたるんだよー」


『そうそう。わたるん、その後、フリージングピクシーはどうだ?』


流れた話を戻されても、訂正加えなきゃいけないかと迷うところだった。


まあ、テレサがワタルと言ってくれるだろうと、渉は水晶を掲げた。


『ほう。見事に育っているな』


対するブリュンは己の頭を両手に持って、水晶に目線を合わせる。……だから、こええよ。


『この分では、すぐに孵化するであろう。以後、この調子で続けてくれ』


激励しつつ、頭を戻すブリュン。かちゃりと噛み合った音がするなり、『ん?』と辺りを見回した。


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