わたるんといっしょ


(四)


9月22日。
世間では彼岸と呼ばれる時期となった。

ここ連日、小雨がパラパラと降っている。天気予報によれば、大雨・雷注意報が出ていても、当日になって降る雨は、まるで涙雨のようにしとしと下界を濡らす。


晴れたら虹でも出来そうな湿っぽさだと、青色の傘を傾けて、渉は天を見た。


春夏秋冬家に繋がる石段。麓に行くため、足先は下りを向く。


雨で滑って転ぶなどないが、転べば一大事だと、渉は足元を確認した。


その過程――天から下へと移動する視界の中。


「……」


まずいなぁ、と思うものを見てしまう。


階段の終着点。
白線ない濡れたアスファルトの真ん中を、歩く人の姿を見た。


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