わたるんといっしょ


首を絞められたはもとより、頭でも打ち付けたのかもしれない。早々にテレサの容態を確認すべきだが、彼女をああした青年が渉の行く手を阻む。


黒い翼が生えている時点で人外であるのは分かり、テレサの首を絞めたことから、この人は味方でもないと知る。


渉の危機となれば駆けつけよう冬月もいないことから、消えてしまったあれは、やはり冬月でないと分かったが――


「あなたが……」


そうして、いなくなったのは冬月だけでなく、あの異形さえも同じ。


ここまで来れば、誰でも察する。


“全部、同じなんだ”と――


勘づく渉の読みを肯定するかのように、青年の体が溶けた。


蛹の中身でも見るかのようだ。一度形を崩して、また再構築された体は、優男に似つかわしくない化け物のそれ。


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