わたるんといっしょ


「ま、もっとも、てめえは見た目からして、胸くそなんだよ。問答無用で潰されても文句ねえよなぁ?身の程弁えずに、俺の前(ここ)にいんだからよぅ」


実体がない陽炎でも握り締めた藤馬の指。伸びきった爪が、怪異の首へとめり込む。


「――、ぎ、ぎぃ」


古びた蝶番のような音をあげた怪異が、首を仰け反らせて藤馬を見た。


「……」


体は悶えながらも、何かを模索する沈黙。


やがては、怪異の目が“染色されたように黄色く濁り”――


「ハッ、この期に及んで、俺に楯突くわけー?虐められてえなら、最初からそう言えよ」


その眼球に、手を突っ込まれた。


びちびちと蠢く手足。“まさか”と狼狽でもしているようであり。


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