わたるんといっしょ
「私自身、出生現場を見たわけじゃないけど、産まれる時は水晶が割れるらしいわよー」
へえ、と撫でていれば、指をつけた部分にヒビが入った。
「……」
「見るもの全てに感激を芽生えさせる神秘だそうよー」
『加えて、出生する瞬間に三回願い事をすれば叶うとも言われているな』
各々解説する人たちは、亀裂が走る水晶を見ていない。
「ああ、あったわねー。そんな、おまじない。流れ星みたいねー」
『おまじないの類いなのでしょう。希少価値高いが故に、人はそこに神秘性を求めてしまう』
「……、あの」
「ほんとねー。私たち人間は、そんなおまじないが好きだから、女子生徒たちが恋結びとかよくやってるわー」
『願いとは、己自らの内に秘め叶えるものですから、そうやっておまじないとやらに頼るのは、初々しいものですね』