わたるんといっしょ
「あの……!」
和やかな会話する片やでは、どうするのこれっ、と心臓バクバクなわたるんだった。
時々刻々は過ぎたか、刹那の時を持って――水晶が砕けた。
「あらっ」
『むっ』
砕けたことでやっと気づいたか、水晶を食い入るように見つめた二人。
蓋をあけるように広がった花弁。
その中枢には、小さな女の子がいた。
親指姫のおとぎ話に相応しい小ささ。幾太の花弁が、その小人にまとわりついて。
「むぅー?」
羽を生やし、桃色のワンピースを着たおにゃのこの登場である。
「な、あぶな……!」
まだ飛ぶことは出来ないのか、落下する妖精を咄嗟に手のひらで掬うようにキャッチするわたるん。