わたるんといっしょ


現在進行形で、渉と関わる五十鈴を思い浮かべる。


家族だと、これからも共に生きていこうと誓いさえもした五十鈴だが、人間と馴れ合ったばかりに、長年勤めてきた死神の役目を取り払うだなんて――


「安心してくださいよ、少年。五十鈴嬢が、除籍させられることはないでしょう」


渉が何を思っているのかもお見通しか、苦笑する川堀だった。


「いやぁ、私の言い方が悪かったですねぇ。確かに、“生きた人間と関わるな”は死神の掟ですが、重罪とまではなりません。

“大目に見る”と言うべきでしょうかねぇ。そりゃあ、生きた人間と馴れ合ったとなれば、上司から叱責ないし、何かしらの罰を受けようものですが、そう辛いものではありませんよ?

見つからなければいいともありますし。語弊ですが、死神も人の子。血も涙もない鬼ではないため、五十鈴嬢のように、生きた人間に優しくしたいとなるお方は、“そうなってしまう気持ち”も分かるため、処罰を与えるに与えられないというね。

いやぁ、死神界は、優しい方がそれなりに多いですからねぇ」


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