わたるんといっしょ


「良かった」


心底思う。
恩人たる五十鈴に迷惑かけたならば、立ち直れないし、どう詫びればいいかも分からない。


「少年もお優しいことで。ただ、あまり五十鈴嬢とのことは、口外しない方がいいですよ。バレてないのならば、そのままで。上司に『またか!』とお叱りを受ける五十鈴嬢は、誰も見たくないでしょうしねぇ」


「川堀さんは、五十鈴さんと長い付き合いだったりするんですか」


「長いも何も、死神は寿命が長いですからねぇ。ただ、顔合わせするような集会など行なっていない。各々それぞれ、各地で魂の伐採に勤しむ以上、私と五十鈴嬢は“親しい間柄”とは言えませんねぇ。付き合いもそれほどは……。

優しすぎる五十鈴嬢が、よく怒られる姿しか覚えがありませんねぇ。あちらとて、私を覚えているかどうかも……あぁ、ただ――」


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