わたるんといっしょ


そこで、“人殺しの死神”として処罰されたのだろう。


聞かされた川堀の過去は、なんと言っていいか分からない。


処罰受けたならば、川堀が『悪い』となるのに、非難するべき言葉が喉元で詰まる。


「五十鈴嬢は、あの親子を見たとき、どうしたでしょうねぇ」


ふとした質問で喉の詰まりがなくなる。


「助けます、二人とも」


死神の戒めを破ってでも、後々に処罰を受けようとも、自ら冬の海に身を投じて、親子を何がなんでも浜まで引っ張りあげる五十鈴が想像できた。


「やはり、でしょうねぇ」


川堀の苦笑は、渉と同じ想像をしているに違いなかった。


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