わたるんといっしょ
“人殺しの死神”。
自覚している分、川堀も首を振った。
「遠慮しておきますよ。五十鈴嬢にとって、私は単なる罪人ですからねぇ。断りついでに、今日、私と会ったことは内緒にしてもらえますかぁ?いやぁ、子供を夜遅くまで連れ回したとあっては、あの方の逆鱗に触れてしまいますからねぇ」
おどけるような口振りでも、実際のところは違うんだと、渉は察した。
怒られるのが怖いんじゃない、会うのが怖いんだ。
会って、五十鈴になんと言われるか。今現在の自分を知って、五十鈴が何を思うかもまた然り。
『軽蔑されたくない』
渉にそう言ったように――五十鈴の面影がある少年にでさえも思ったぐらいだ。昔のことと、川堀の存在を忘れてしまっているのならば、軽蔑も何もない、五十鈴の頭にも残っていないが、名前を聞いた瞬間に、“思い出される”。