わたるんといっしょ


そういうのは、家の中で待つんですよ。と言えなかったのは、五十鈴がそこまで渉を大切に思っているのを知っていたからだった。


「夕飯は食べたか?何か作るぞ」


「そんな、五十鈴さんが来てくれたなら、僕が」


「なら、一緒に作るか」


その提案には笑ってしまう。五十鈴と隣り合わせで料理することなど初めてではないが、毎度のことながら、かなりシュールな絵であるのは違いない。


生きた人間と関われない死神。血の繋がりがない、ただ一緒にいたという家族でも、『万人が家族じゃないと否定しようが、私は家族だと言う』だなんて言った彼女は、これからも家族(渉)と共に生きていくんだろう。


親離れ子離れできないだろうなぁ、と苦笑しつつ。


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