わたるんといっしょ
「い、苺ちゃんが……」
「――そう言えって、あそこの骨に教わったんだぁ」
「この骨ええぇ!」
「なんで俺えぇ!」
親衛隊の殺意(意識)が溝出に集まったのを確認し、犬童は近場にいた生徒の股間を蹴りあげる。
容赦ない一打で怯んだ相手の顎に掌底。鳩尾に膝をくわせ、生徒が取り零したバッドを握り、脛をフルスイングした。
その間、二秒。
倒れた相手の頭を踏み、ぺっと唾を吐くのを忘れない犬童であった。
「フルコンボだー」
「伊達に変態共の相手したわけじゃ――って、あぶねっ」
呑気な阿行の背後で、ナイフを振り上げる生徒。
半ば、阿行に突進する形でナイフの的を外した犬童だが、避け損ねた腕から血がしたたる。