わたるんといっしょ


「はい?」


「今日は、“何日目”なんだ」


「六日目です。昨夜は、神社を見つけて、そこで目が覚めました」


「なら、今日は寝るなよ。オレんとこ来た時に、そのふざけたババアに落とし前つけさせてやっから」


『この話を聞いた者は』になぞれば、確かに犬童の元にも来るであろう。


渉の夢にいる『金づち女』が、今日から犬童の夢に現れるかなど予想つかず、犬童の計画は破綻している。――それ以前に、ただの人間である犬童が怪異に太刀打ち出来るわけもないのに。


「オレの貸しは高いからな?」


ニヒルに笑う犬童を否定することは出来ない。


“言っても無駄”とは思わせない心強さがあったんだ。


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