わたるんといっしょ
『金づち女』
一日目はただの夢。
二日目はただの偶然。
三日目になり、危機。
四日目――金づち女と目を合わした日、“本物”だと肌から感じた。
様々な怪異に会ったからこそ幾らか免疫はついたと思えど、“夢で会うのは初めてなんだ”。
誰しもがそう。
夢の中で深呼吸出来る奴なんかいない――
「釘のない藁人形、釘のない藁人形」
こうして口にしたのは、頭に叩き込みたいがため。
夢の中ではどうにも、現実通りにはいかない。
現に、目覚めた後で“あの行動は正解だった”と思い返す始末。夢の中では、“行き当たりばったり”の行動しか出来ない。
「……犬童くん、すみません」
昼間、言えなかったことを口にする。
カラカラ回る風車を一本手にした。直立していたものだから、てっきり深く刺さっているのかと思えば、触れただけで倒れる。