わたるんといっしょ


そそるようなそそらないような番組だった。


「月々、たったの千円で、あなた様のテレビにタイムリーな妖怪界情報をお届けしますっ」


「僕の家、テレビがありませんよ」


「いえいえっ、そんな現代っ子対策に、わが局は万能アイテムを開発したのですっ」


と、分福が背負った茶釜を地に下ろし、中から木の枝を取り出した。


「この妖怪アンテナさえあれば、お手持ちのケータイでもパソコンでも、NOM局放送が視聴できるのですっ。工事費不要っ。ただお宅の軒先にこのアンテナをテープでつけるだけで、タイムリーな妖怪情報を提供致しますよっ」


普通に、すげー。


「アンテナのお値段は?」


「八万円ですっ」


「すみません、お断りします」


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