わたるんといっしょ
「大丈夫ですカー?いや、大丈夫じゃないカァ」
ふざけて茶化す、人間の良心が欠けている高い声。
後ろを振り向けば、細長い人が立っていた。
人間は考える葦とはよく言ったものだ。吹けば飛ぶような体型は、脂肪が一桁と言われても信じてしまう。
「あれれ、泣いてますカー?いや、泣くっきゃないカァ。だーれも、お嬢さんを助けてくれないもんねー」
好美を見下ろす人物は、好美が願った『誰か』にせよ、助けを求めるには言い淀んだ。
先ほどから好美を労るような言葉にしても、口調は相変わらず、玩具を見つけた子供のよう。
心底楽しいと、口元が歪んでいる。
「お嬢さんいくつですカー?あ、スカート制服だから女子高生カァ。いいねっ、グッド!ずっとそのままで居続けなさいな」