私を壊して そしてキスして
名刺の会社名を見るだけで、いくつかの文具が頭に浮かぶ。
あまり市場には出回っていないような変わったものもたくさん見せてもらったこともある。
そして、それを採用した翔梧さんが、ヒット作を作ったことも。
楽しかったな。
みんなで真剣に一つの鉛筆の書きやすさについて議論して、消しゴムの消え方比べをして。
いい大人が目を輝かせて子供のように夢を語って。
いつかこんな商品ができればいいなってメーカーさんに打診してみたりして。
それだけ真剣だったからこそ、自信を持って営業ができて、実績も伴っていたように思う。
この会社もそうだといいな。
でも……「おすすめしないよ」といったあの人の言葉が、どこかで引っかかる。