私を壊して そしてキスして

「そんなことしてもねー。君にはできないよ。
それに君、そんなこと期待されてないし」

「えっ? でも、私……」


できないなんて決めてほしくない。

今までだって、それなりにやって来た。
翔梧さんみたいには、役に立っていなかったかもしれないけれど。

期待されてないなんていわれて、やっぱりちょっと落胆する。

女子社員を、未だにそういう扱いをする古い体質の会社だってあるとは聞く。

だけど、それならそれで、自分にできることから初めて、女子社員の地位を高めていきたいなんて大それた夢を描いたりして。


「あのさ、立場をわきまえなよ」

「えっ?」


言葉を失った。
勉強することをこんなにとがめられるなんて。

会社の体質の違いってやつなんだろうか。
今までは、希望すれば商品の発表会等にも出張扱いで連れていってもらえたのに。



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