騙されてあげる~鬼上司に秘密の恋心~
何だか二人とも凄く仲良さそう。
二人はただの同僚なの……?
もっと深い仲だと感じたのは、わたしの気のせい?
「ねぇ?麻菜ちゃんも来るわよね?秀平が奢ってくれるんだって」
「おい、勝手に話を進めるな」
仲良さそうに言い合う二人に何だか胸が痛んで……
ここにいたくない、と思った。
「あっ、えっと……。ごめんなさい。お二人で行ってください」
「え?麻菜ちゃん、何か用事あるの?」
「えっと、店長に少し用事を思い出したので……今から行ってきます」
「そう……残念ねぇ。また今度行きましょうね」
嘘を吐いた。
あーぁ、わたし、何やってるんだろう。
別に二人が仲良いからって、わたしがとやかく言うことじゃないのに。
もし、二人が同僚以上の仲にあるってことを知ってしまったら……
わたしはどうかなってしまいそうだったから。