騙されてあげる～鬼上司に秘密の恋心～

だから、もう少し……

わたしの気持ちが落ち着くまでは……



店長にはもう少ししたら言ってみようかなと思っていたことがあった。


でも、幸さんにああ言ってしまった以上、今から店長のところに行かないといけない。


どうせだから、今言ってしまおうっと。


コンコンとドアを叩いて、会議室に入った。




「すみません、店長。少しいいですか？」


中には真剣に話し合っている店長とジョンがいて、少し申し訳ない気持ちも生まれた。




「何だい？加藤」

「えっと、お二人に提案があって……」

「提案？」



突然戻ってきたわたしに、ずっと不思議そうな視線を向けている二人。

さっき言えなかったことを、二人に話してみた。




「おっ、それはいいアイディアかもしれないなぁ」

「そうですね。早速こちらの方も、向こうに相談してみます」