騙されてあげる~鬼上司に秘密の恋心~
秀ちゃんの怪我は思った以上に重症で、すぐに手術が行われた。
いても経ってもいられなくて、わたしもすぐに駆けつけた。
「おばさん!」
「あ、麻菜ちゃん……」
秀ちゃんのお母さんが涙を浮かべて、必死に手を組んでいた。
「おばさん!ごめんなさい!わたしの……っ、わたしのせいなんです……」
秀ちゃんにもしものことがあったら……
わたし……っ、わたし……っ
「泣かないで、麻菜ちゃん。あの子なら大丈夫よ。強い子だもの。それに麻菜ちゃんのせいじゃないから」
おばさんの方が辛いはずなのに、わたしのせいにしないんだ……
優しすぎるよ。
秀ちゃんの手術が終わったのは、5時間後のことだった。
「先生!秀平は……秀平は……」
「手術は無事成功しました」
先生の言葉に、皆でホッと胸を撫でおろした。