騙されてあげる~鬼上司に秘密の恋心~
そして、お昼を過ぎたころにようやく目的地に到着したのだった。
「麻菜、着いたよ」
本当は午前中から楽しむはずだったここは、
ユニバーサルスタジオジャパン。
高校生の時、ずっと行きたいって言っていた夢を叶えてくれたのだ。
「あぁー、楽しかった!」
「楽しかったって、楽しいのはこれからじゃん」
「でも、秀ちゃんと二人きりでドライブっていうのも、良かったよ!」
「ふっ……確かに」
車から降りると、秀ちゃんが手を差し出してきた。
「じゃあ、これからはもっと楽しもう」
「うん!そうだね!」
その手を握ると、彼はゆっくりと中までエスコートしてくれた。