騙されてあげる~鬼上司に秘密の恋心~
3.ためらう心
目が覚めたら、見覚えのある部屋にいた。
そして、隣には秀ちゃんが気持ちよさそうに寝息を立てていた。
「……っ!」
どうして秀ちゃんが隣で寝てるの!?
驚きのあまり、一気に起き上がってしまい、その瞬間頭に痛みが走った。
「いった……二日酔いかも」
昨日の記憶をたどって、秀ちゃんや店長たちと飲んだことは覚えていた。
そして、幸さんにお酒を勧められたことも。
でも、その勧められたお酒を飲んでて……
その途中からの記憶がないんだ。