騙されてあげる~鬼上司に秘密の恋心~
仲森さんとのあの約束がこの後に待っているから……
いい機会だから、しっかり向き合わないとって思うの、彼としっかり……
彼に何を言われるか、何をされるか分からないけど、わたしは罰を受けなければならないから。
「じゃあ、店長にはそう言っておくけど……一つ聞いてもいい?」
「何よ?」
「あの人……仲森副店長って、麻菜の知り合い?」
“仲森副店長”という言葉に、必要以上に反応してしまってもしかしたらジョンに何か気付かれてしまったかもしれない。
その名前を聞くだけでドキドキするの。
「な、仲森副店長?いいえ、何度も言うようだけど知り合いじゃないわ」
「そう……?僕が麻菜と話しだしたら、ものすごい形相で睨んでくるからてっきり何かあるのかと」
睨んでた……?仲森さんがジョンを?
まさか……そんなことはあり得ない。
だって、仲森さんが睨んでいたのはジョンではなく……わたしなのだから。
仲森さんがジョンを睨む理由なんてどこにもないけど、わたしにはある。
だから、おそらく仲森さんが睨んでいたのは、ジョンじゃなくてわたし。