騙されてあげる~鬼上司に秘密の恋心~
「麻菜……」
次の瞬間、掴まれていた腕をクイッと引かれ、すっぽりと彼の胸に収まっていた。
えっ!?ど、どうして……!?
「ちょっ……仲森さん……っ!」
「麻菜……俺……」
「仲森さん、は、なして……」
腕の中でジタバタともがくわたしを力いっぱい抱きしめ、わたしの右肩に顎を乗せた。
電流が走ったみたいに、体中が痺れて、苦しくて息が出来ない。
「ずっと麻菜のこと、探してた……」
お願いだから、わたしの心をかき回さないで……
わたしの決心が揺らいじゃうから……
「麻菜に会いたくて……ずっと」
息が出来ないくらい心臓がドキドキ激しく波打っている。
どうしよう……彼に聞こえてしまいそうなくらいに。
この気持ちは決して悟られてはいけないのに……
抱きしめられて、こんな言葉をかけられたらわたし……
「麻菜、会いたかった……」