お昼休みに なって、

凛ちゃんが、教室に迎えに来てくれた。


思えば凛ちゃんとは しっかり仲直りした訳でも なかったけれど…、

もしかしたらムニー先輩が、陰で間を取り持ってくれたのかも、しれない。






「和ちゃん、行こ♪」




「うん!


行こ♪」






「…あ、ねぇ。


宗谷くんは…?」




出る前に教室を見渡して、凛ちゃんが言った。






「宗谷くん…?


さっき、出てったけど…」




「呼び出し じゃない…よね?」






「うん、呼び出し じゃなかった…みたいだけど。


…何で?」




「うん、何かね…

朝から様子が変なの」






何で凛ちゃんが そんな事を言い出すのか よく分からなくて、

私は訊き返した。






「変って…、どうしたの!?」




「あ、いや、宗谷くんの様子が じゃなくて、

周りの人達が…ね。




いつも私のクラスでも″貴史くん、貴史くん″って女の子達が騒いでるのに、

今日は宗谷くんが通っても みんな無反応だし、

ファンクラブの子達も教室まで宗谷くんを見に行ったりするじゃない?


それが今日は だーれも行かないし…。




しかも さっき お昼休みに なっても、

″呼び出し″しに行く人も、1人も居ないの」






「え…?」




「冷めるに しても急過ぎじゃない?


何か変だなぁ って思って…」






「………そう言えば…」




…朝、あなたに話し掛けられたのに、

ファンクラブの女の子達でさえ無反応だった事を、思い出した。


その時は全然 気に ならなかった けれど…

よく考えたら、おかしい。


しかも、

凛ちゃんのクラスの子達まで全員 急に そうなる なんて…






「何か、あったのかな…?」




私が あまりにも心配そうな顔を していたのか、

凛ちゃんが真剣な顔で言った。





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