「和ちゃん、

宗谷くんの とこ、行って来なよ」




「う、うん…」






どこに行けばいいのかも分からなかった けれど、

私は とりあえず走り出した。




走りながら、

突然 昨日 携帯の番号とアドレスを聞いた事を思い出して、

慌てて携帯を取り出す。






「…もしもし、宗谷くん!?」




『うん、そーだけど?』




電話に出た あなたは、

いつもの ように、のんびり とした調子で、そう言った。






『…何?


どしたの?』




「宗谷くん、今どこ!?」






『んー、そうだな…笑


…どこだと思う?』




「……。


屋、上…?」






『…正解!


スゲー!笑』




いつも通り穏やかな空気で、

楽しそうに笑いながら、あなたが言った。






「宗谷くん、そこに居てくれる?


今から行くから!!」




『え?』




あなたが快諾したようには聞えなかった けれど、

一方的に電話を切った。


お願いすれば、

あなたは聞いてくれる筈、だから。


無下に断れない性格だって、知っているから。




私は急いで、廊下を走った。





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