歩み
「もし優くんが悲しんでいたら、傍にいてあげて?もし…優くんが泣いていたら支えてあげて?ほら、優くん…泣き虫だから…」
俺にこの約束を求めた小林。
その表情から読み取れる、優への愛情。
また胸が痛くなった。
「え?何言ってるんだよ、優を支えるのは小林だろ?」
ついつい笑ってしまった俺。
小林をちらっと見ると、小林は夜空を真っ直ぐ見つめ、一粒の涙を流した。
その横顔を見た俺は不覚にも綺麗だと思ってしまう。
「…私がいないときに支えてあげて…優くんを一人にしないで…」
小林の精一杯の願いを、俺は蹴ることなどできない。
小林の精一杯の愛情を、受け入れたかった。
「分かった…約束する…」
これが最初で最後の、小林と交わした約束だった…。
覚えているか?小林。
あの横顔を忘れることはできないんだ。
精一杯の優への愛情が俺に伝わってきたよ。
小林は優を本当に愛しているんだね。