歩み
『運命を信じる?』
小林が俺にした最後の質問。
俺は迷うことなく首を縦に振った。
俺は信じているよ。
運命を。
あなたは信じてみようと思いますか?
小林の夢を聞いた日が、俺と小林の最後だなんて誰が思っただろう?
まだ俺たちには希望があった。
けれどその希望も、小さな光となっていったんだ…。
…次の日、俺は沙紀と優と待ち合わせをし、空港へと向かった。
見送りをするのは俺たちだけ。
クラスの代表として。
やはり気持ちがすっきりしなかった。
まだ認めていない俺がいるのかもしれない。
小林の気が変わり、行くのをやめて欲しいと願っているのかも。
ざわついている空港内。空港に来たのは修学旅行以来だ。
まさかこんな形でまた来るとは。
俺さ、忘れられないんだよ。
3ヶ月後に起こった出来事を。
またここに来る日は、3ヶ月後の小林と再会するときだと思っていた。
なのに、3ヶ月後のこの場所には小林は現れなかった。
優の泣き顔が頭から離れてくれないんだよ…、今も。