マスカレードに誘われて

ロイが頷き、倒れている甲冑を避けて階段へ踏み出す。
その時、一番上で倒れていた鎧がゆっくりと起き上がった。

それを皮切りに、次々と鎧が身体を起こす。

「何でなんだよ!!」

頭が真っ白になる。
口から出てくるのは疑問を問いかける言葉ばかり。

剣を構え、ロイは叫んでいた。

「君達は満足したんじゃ無かったの!?イヴと話して、納得したんじゃ無かったの!?」

イヴ、と言う単語を聞いた瞬間、鎧の動きが止まった。
そんな些細なことに混乱しているロイが気付く筈もない。

「今はイヴが大変なんだよ!!彼女、生け贄にされそうなんだ!!そんな状況の中で、どうして邪魔をしてくるの!?」

ロイの青い瞳が揺れる。

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