マスカレードに誘われて
頭の上を、何かが通った気がした。
恐る恐る顔を上げれば、鎧が持っていたであろう剣が目に入る。
振り向いてみてみれば、武器を無くしてその場を駆け回る鎧が一体。
それを追い掛けているロイ。
先程と立場が逆転している。
キースの方も、相手を押している。
流石と言ったところだろうか。
「今夜だけ……」
もう一度、呟いてみる。
何かが分かりそうで、分からない。
『――わたしたちは、ただ遊びたいだけなの』
「誰!?」
辺りを見回すも、声の主は見当たらない。
ロイとキースの方を見るが、声には気付いていないようだった。