マスカレードに誘われて

『ハロウィンは追悼の日。幽霊達が年に一度、外に出ることができる日』

可愛らしい少女の声が聞こえてくる。
その瞬間、イヴの周りから全ての音が消えた。

イヴは頭を振った。
どうやら、この声は彼女にしか聞こえないらしい。

『幽霊だって、楽しみたい時はあるの』

「……」

『人間から虐げられ、暗い世界に堕とされた。ハロウィンの時しか、生前のように楽しむことができないの』

「えっ……」

『その楽しむ権利さえ、貴方達は奪おうとするの?』

「そんな……」

ルーベルトも似たようなことを言っていた。
あれは、彼の心の叫びかもしれない。

< 71 / 164 >

この作品をシェア

pagetop