マスカレードに誘われて
『10月31日に生まれたせいで、身分や名前さえ偽ってきた哀れなイヴ。
ねぇ、貴女ならわたしの気持ち、分かってくれるよね?』
「う、うん……」
自分も似たようなことを経験してきている。
彼女の言っていることが、何となく理解できた気がした。
『わたしたちは、ただ遊びたいだけ。楽しみたいだけ。
確かに、貴女から見れば今の状態は悪夢かもしれない。だけど、違う。
本当に悪いのは誰か、本当の恐怖は何なのか、考えてみて……?』
少女は不気味な笑い声をあげた。
それっきり、イヴが何を訊こうとも、彼女が答えることは無かった。