マスカレードに誘われて
周りの音が徐々に戻ってくる。
金属の擦れる激しい音が、イヴの耳についた。
「じゃあ、あれは遊んでいるだけなの……?」
呆気にとられ、ただ眺めるだけ。
あのような話を聞いたせいか、鎧が本気で彼等に斬り掛かっているようには見えなかった。
動きが軽やかで、楽しんでいるように見えなくもない。
「やめて……」
自然と、口が動いていた。
「やめて!!」
イヴの声が、廊下に響く。
鎧も二人も動きを止めて、じっとイヴを見る。
「あの、この甲冑とか……敵じゃないと思うの」
「イヴ、何でなんだよ!」