★時の架け橋★ ー誠の背中に恋をした。
新見「美鈴にか…」


俺はそう言ってつい先程までの事を思い出す。



綺麗な月夜の下、最後に美鈴と会話をした事を。


新見「此処に来る前に話したよ」


美鈴の可憐な笑顔が脳裏を過りながら笑顔で答えた。


人っていとおしい者を思い浮かべると自然に頬が緩むもんだって、


最後の最後に気が付く事が出来て良かったなと思う。


そうすれば土方は満足したように呟いて、黙りを決め込んだ様だ。



……ったく、つくづく恐ろしい男だな。


あの沖田でも俺の名を副長と呼ぶ。



十分壬生浪士を背負っていける冷酷さを持ってんな。



コイツらなら、これからの壬生浪士組を任せてやってもいいと、


そう思った。
< 422 / 447 >

この作品をシェア

pagetop