★時の架け橋★ ー誠の背中に恋をした。

さぁ、



もうそろそろ終らせなくちゃいけねぇ時間だ。



右手に小刀を持つ。



意外と気遣っている様で、俺のたいみんぐに合わせてくれる様だった。



心の余裕が出来たのか、それとも最後に思う事がそれなのか、頭には美鈴の事だけが残った。


あいつにはこう言った。



居なくなったりしないと。


なのに、ごめん。…ごめん。


嘘を言ってしまった…美鈴に会うのが最後だというのに、


何度も謝り、何度も頭を下げたい。



だけど、安心させてあげたかったんだ。



美鈴が俺がいると安心出来ると言ったから。


そんな事を言われたのは初めてだったから。
< 423 / 447 >

この作品をシェア

pagetop