叶多とあたし



「……帰るっ!!」




「はぁ?ふざけんなよ。こんなところで俺を一人にするつもりか!?」




「そうよ。一人で楽しく遊んでれば〜?私、帰るから」




だいたい、聞いてないし!!




こいつと二人っきりだなんて!!









〜数時間前。





「おかしい…」




そう、おかしいのだ。




今日は遊園地に行こう、と自分たちで誘っておきながら張本人たちはまだ来ない。



彼哉もだ。




もう、待ち合わせを30分も過ぎているというのに、ここにいるのは私と叶多だけ。





………さっきから、すごい嫌な予感しかしない。






「あれ、遊馬さんで良いのかな?二名でご予約の」




もしかしたら先に来ているのかもしれないと、遊園地に行ってみた。




だが、無駄足だったみたいだ。





「はい、そうで……二名!?」




「ええ、遊馬日芽さん、遊馬叶多さんですよね?さあさあ、どうぞ。行ってらっしゃいませ」






半ば無理矢理入園させられた。







嫌な予感的中‥‥!!!






< 18 / 67 >

この作品をシェア

pagetop