叶多とあたし


「ママー」



「楽しかった?」



「うん!!あのね、パパがね…」



「おいおい、言うなよ」





近くで仲の良い家族が話していた。





そこで思い出したのだ。




私たちが目的としていたことを。




「なのちゃん!」


なのちゃんを呼ばずにはいられなかった。




だって私たちはなのちゃんのママを探すはずだったんでしょ!!




あ〜、思い出してよかったわ。



「ねんね!もうお風邪は平気?」



「うん。平気!なのちゃん、ママ探しに行こうか」




「う~………わぁぁ~ん」




!?




「えぇ?!何で泣くのよ!なのちゃん??」




「ママ、もういないもん~!ママは……しんじゃったんだも~ん。うわぁぁぁぁん!」



え…うそ…。


だってさっきママはメリーゴーランドの所にいるって……




あ…………



なのちゃん言ってない。


ママがいるなんて言ってない。






私が勝手に勘違いしてただけだ…………。



こんな小さな子、傷つけた。







「ごめんね……。ごめんね、なのちゃん……」




なのちゃんが落ちつくように、ゆっくりと背中を撫でた。






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