叶多とあたし
幸い、もう閉園近いために遊園地の門は開いていた。
あたしは迷わずに遊園地を出たのだった。
「……で。
これからどしようか…」
辺りが暗くなったころ、ようやくあたしの頭は冷えた。
冷静になったところで次々と後悔が生まれ、また問題も生まれた。
「なのちゃん、家族とちゃんと会えたかなぁ……。あぁ”~!叶多と二人にしてきちゃった……!心配だぁ…………」
…………でもないか。
叶多なら大丈夫だよね……。
さっきまでなのちゃんの家族探せなかったのはあたしのせいだもん……ね…。
なのに、逆ギレして最悪だあたし!!!
何やってんのよ!!!!!
………でもさぁ……、叶多だって、
いっくらあたしが楽しそうにしてたとしても言えば良かったんじゃん?
言ってくれればあたしだって思い出したし?
んあ~~!!!
やっぱりあいつも悪い!!!!!
あたしだけ悪者扱いとか意味わかんない!!
怒りがまた沸々と沸いてきて、とりあえず近くにあるジャングルジムに怒りをぶつけた。
あ。言い忘れてたけど、ここは公園だ。
「…いったっ……!」
拳で叩いたら痛かった。
「……いったぁっ!!!」
まだ痛い。
痛さとか、あと他にも色んな感情がぐちゃぐちゃになって、目の前が滲んだ。
いや、でも痛さが8割だ。
目の表面に溜めた水を流すまいと目をしばたかせながら、ジャングルジムを足で蹴飛ばした。
何度も。
だが、自分の力が怒りについていかなくて、余計に水が溢れた。
「遊馬……日芽…?」
そのときだった。
その声が聞こえたのは。