神の卵を授かりし鳥
「気分だけで勝てればいいけど」

「勝つさ!さあ、来い!イノシシ!ファイトッ!ファイトッ!」

私は半身の体勢を取り、指先を二度動かした。その仕種はイノシシにとって挑発の手招きに見えただろう。私の気分はもうブルースリーだ!

イノシシが細く微笑んだかのように見えた、その直後、自慢のダッシュ力で勢いよく私に向かってきた!

「よっしゃ!私の冗談二段蹴りを…アレ?」

予定外だった。巨大な躯は、ありえない速度で私を迂回し、ヒナ娘に向かう!

「ダメだ!ヒナ娘は私の獲物だぞ!横取りとは卑怯!」

イノシシがヒナ娘の足元まで急接近!しかし彼女は逃げるそぶりも見せない。

「Rij-1/2gijR=kTij…。Rij-1/2gijR=kTij…。Rij-1/2gijR=kTij」

「いつまで一般相対性理論を唱えてる!逃げろ!逃げるんだ!」

やられる!そう思った瞬間、イノシシはヒナ娘を無視してレジ袋をくわえた。そして、そのままダッシュで逃走していく。

「私のフルーツが…」

「大人用オムツが…」

「オジサン、オムツってなんだ」
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