ヤサオトコ
「ええ。今しがた、眠られましたよ」
栗崎が天井を見詰めながら言った。
「それは、良かったわ。一つだけ質問をしてもいい」
野乃絵が栗崎を見て、質問をしても良いかを尋ねた。
「どうぞ」
「なぜ、母なのですか」
「・・・」
(なぜなのか)
栗崎は自分でも良くわからなかった。
(おむつをしてもらった時の衝撃だろうか)
(あの時の安心感は、半端じゃなかった。今も思い出すと、胸がきゅーとなる位だ)
栗崎は自分の心を探っていた。