ヤサオトコ
「気にしないで下さい。もう終わった事ですから」
「いっそ、ホーム食品に来ない。私が口を利くから」
沙幸は、ホーム食品に来るように栗崎を誘った。
「もう決まっていますから」
「どこへ、行くの」
「部長には、関係無いですから。それでは、失礼します」
軽く頭を下げると、栗崎は駅に向って歩き出した。
沙幸は沈んだ顔で、栗崎の後ろ姿を見送っていた。
栗崎は振り返る事もなく、駅の方へと消えて行った。