ヤサオトコ


 「本当に手伝ってもらって、構わないのでしょうか」


 栗崎が房江の関心をおむつに向けた。


 「あ、せやせや。肝心な事を忘れているわ。任しとき」
 「本当にありがとうございます」


 「うちは、母親の介護で慣れているからな。安心したらええわ」


 房江は視線を顔から下に落とした。
 栗崎は紙おむつで前を両手で押さえている。
 靴の横にはスラックス。


 飛び切りのイケメンが、おむつ姿でべそを掻いている。
 何ともアンバランスな光景だ。



 クスクスクスッ。



 房江は思わず笑ってしまった。






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